『Invaders Must Die』

インヴェイダーズ・マスト・ダイ(DVD付)／THE PRODIGY

前作、『Always Outnumbered,Never Outgunned』がポップすぎるというか、あまりにバラエティ豊か過ぎてそれがイマイチプロディジーっぽくないなあ……と消化不良だった反動もあり、これは、いい。

滅茶苦茶にプロディジーそのものである。

ピーピー、ズンズン、オリエンタルノイズ、高速サンプリング、意味無しだけど予兆的な歌詞など、どれもプロディジーであることだなあ……と詠嘆になってしまう位どこを切ってもプロデ印。寒い言い回しだ。

勢いあまってボーナストラック付きの日本版を買ってしまったが、それ抜きの輸入版なら全曲シングルにしてもいいんじゃねえかっつう、『The Fat Of The Land』並み完成度クオリティーになっている。世代のせいだろうか。非常に、いい。

どれも一瞬でテンションヌが上昇、そして周囲の何かを無性に破壊したくなる衝動に見舞われる。
レイヴなんてここ日本では知った事ではない。だが、こういうことなんだろうなあ。

ポスト・プロディジーとかいうのが最近でてきているようだが（マスコミがいってるだけだと思うんだが）まあ、違うよね。全然。違うものとして聴かないと、どちらにも失礼なのではないだろうか。いや、正直全然いいとは思わないが、ここまで格が違うと思わず擁護してしまう。

それにしたってコイツらの歌ものは何故にこんなにいいのだろうか。
イッツアン、オーメンメンメンメンメン。

リアム・ハウレットの打ち込みスキルは何故にこうも気持ちいいのか。
正確。ジャスト。一糸乱れぬ。暴力的なのにパーフェクトって一体。